”水無月”を贈る

入梅、梅雨、梅雨寒、梅雨空、長雨、小夏、初夏、立夏、首夏、青葉、深緑、夏秋、麦秋、向暑、薄暑

などなどは、6月の頃の手紙の書き出しです。「木々の緑が目にしみる今日この頃、みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか」みたいな感じで始めます。誰も始めませんが。
手紙書かないし、メールでこんな風に始めないし。でもこういうの見ると「いいな」と思います。ロフトに並んでる季節の便箋など見るにつけて。

日本の花束は、こんな感じが良いと思うのです。「カワイイ~!」じゃなくて「いいな」が良いと思うのです。私たちには大量の花を束ねて人に贈るという文化がありませんでしたが、今までと同じように、庭から一本の枝を手折って部屋にいけておくのと同じように、「季節をもってお客さんをもてなす」が本質であって良いと思うのです。
でも、今、花をもらった人が、入梅とか立夏とか青葉とか感じることができないと思うのです。だってその花が、6月の花か知らないから。
それは、言葉で補うことができるのでしょうか。

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