「名探偵は古典の憧れ」

久しぶりにマンガを買った。タイトルは「憂国のモリアーティ」。シャーロック・ホームズの宿敵・モリアーティ教授を主人公にしたストーリーで、彼が何を信じて闇の世界に君臨しシャーロックの前に立ちはだかるかが描かれており、とてもおもしろい。

最近ではBBC製作の舞台が現代ロンドンの「SHERLOCK」に夢中になった。神経質が上着を着たような青白いシャーロックと、全身ヴィヴィアン・ウエストウッドのサイケデリックなモリアーティがとてもカッコイイなと思ったけれど、今回のやんちゃで男前なシャーロックと、優しくて繊細なモリアーティも「なるほどな~」と思う。
「シャーロック・ホームズ」は書かれてから100年以上も経っているというのに原作は原作で聖典のように愛され続けながら、おもしろいのもおもしろくないのもあるけれど飽きることなく新しいシャーロックやモリアーティが描き続けられている。それはもちろん原作のもつパワーなのだろうけど、後の世を生きる人間のイマジネーションも多いに重要で、多分100年後も、誰かが新しいシャーロックを描く横で、いや描けば描くほど、オリジナルの価値が高まって行く。

変わることのない偉大な古典の隣で、時代に合わせてどんどん新しい命が吹き込まれていく姿は、古典の一つの理想の形だと思う。新しい「シャーロック」が登場すると、いつもそう思う。

 

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