この青い花がもしも秋に咲いていたら

6月といえばやっぱり紫陽花。
紫陽花は日本原産のお花。世界のたくさんの国で愛されている紫陽花ですが、もとは日本のお花。しかも丈夫なので町中どこででも咲いているのを見かけます。
その国の気候に合って自然に外に咲くと良いことは、季節と勝手に結びつくということ。例えば紫陽花と同じく青~紫をした初夏に咲くお花、デルフィニウム。ヨーロッパ原産で暑いところが苦手。切り花では簡単に手に入りますが、これをどんなに「初夏のお花なんです!」と言っても、花屋の中でしか触れることができなければ、やっぱり季節と結びつけるのは難しいのかもしれません。
もう一点は、そのお花の色や質感。同じように日本の気候に合っていたとしても、この青い花がもし秋に咲いていたら、こんなに人々に愛されたでしょうか。梅雨の季節。雨に濡れてた姿も美しく、じわじわと上がっている気温の中でも涼し気な色。きっとそれが、日本という国の6月に、人々が心に映したい景色とぴったりと重なるのではないでしょうか。

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