10月;ハロウィン 新しい歳時記

ハロウィン発祥の地・古代アイルランドには、
日本と同じ自然信仰の文化があった。
森を神聖視しそこに暮らす妖精の存在を信じ、
自然や天体に造詣の深い司祭が 豊穣や疫病退散を願った。
ハロウィンは、彼らの大晦日にあたる儀式だった。
夏と冬しかないアイルランドの新年は11月1日。
10月31日は夏の終わりであり、1年の終わり。
その年の収穫を祝い、新年の繁栄を願う。
季節の変わり目には魔界の扉が開くので、
やってきた魔物や悪魔に悪さをされないように
自分たちも悪魔の格好をした。
まさに大晦日と節分(季節の変わり目)を
合わせたようなお祭りで、
日本人の感覚によく合っている。
10月31日は日本でいうと秋が冬に変わる頃で
かぼちゃの橙や魔女の黒、紫なんかも
この頃の季節感にぴったりくる。

ハッピーハロウィン!
人々が楽しみながら
自然や季節に想いを馳せることができる
現代の日本の新しい歳時記になってほしい。

 

ハロウィン

 

ハロウィン 裏

 


 

ハロウィンが大好きだ。何をするわけでもないけれど、昔から大好きだった。
桃の節句は伝統行事だった。クリスマスは、物心つくころにはもう当たり前だった。
でも、ハロウィンは。
私が小さい頃にはそれほどでもなくて、通っていた子供英会話教室で、魔女の帽子をかぶっていったらキャンディをもらった。
ふぅん、英語の国にはこういうのがあるんだなと思った。
その頃まだまちはそれほどでもなくて、大人になるにつれ、10月のまちにかぼちゃが飾られるのが当たり前になっていった。
今はたぶん、大人も子供もみんな、かぼちゃを見ると10月か、と思う。

難しいこと知らなくても、みんな楽しんでハロウィンモチーフの雑貨を飾って、深まって行く秋を共有する。
歳時記って、こうやってできていくんだ。
どの季節行事もはじめは伝統なんかじゃなかった。よくわからないけれどみんながわくわくして、めぐる季節をみんなで祝ったんだと思う。
自分が生きている時代に、新しい歳時記ができていくなんて。
こんなにエキサイティングなことってない。
絶対に素敵な、日本の新しい歳時記になってほしい。

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